【快適さ重視】ロードバイクサドルおすすめ10選|選び方から解説

ロードバイクのサドルって固くて細いから、長く座ってたらお尻が痛くなりますよね。

解決策の1つとして、サドル交換は有効です。

でも、

サドルは種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない

このように悩んでいる方もおられるはず。

そこで今回は、体の構造を知りつくしているサイクリストの筆者が、お尻の痛みを解消するサドルをご紹介します。

ただおすすめを並べるだけじゃなく、ご自身に合ったサドルを選ぶために知っておくべき要素も解説。

この記事でわかること
  • ロードバイクサドルを交換するメリット
  • サドル形状による特徴の違い
  • ロングライドに合うサドル

有名なメーカーに絞って紹介しますので、各メーカーの特徴も知ることができます。

ぜひ、初めてのサドル選びに役立ててください。

 

目次

サドルを変えるメリット

ロードバイクに乗っているとき、体重はサドルに集中します。

しまなみ海道やビワイチなどのロングライドで、お尻の痛みに苦しむのは初心者あるあるです。

原因は、以下の2つが考えられます。

  • ペダリングスキルが未熟である
  • 自分の体格とサドルが合っていない

 

ペダリングスキルを身につけるには、経験を積むしかありません。

しかし後者は、サドルを交換ですぐに解決できます。

顔が人それぞれ違うように、骨盤の形も人それぞれ。

骨盤とサドルの形が合っていないと、強く当たりすぎる部分が痛なるのです。

さらに、骨盤とサドル形状が合っていると、ペダリングも上達します。

骨盤が安定して、スムーズに脚が回せるからですね。

今できる、最高のペダリングをサドル交換で実現!

サドル交換で得られるメリット
  • お尻の痛みがすぐに解消できる
  • 骨盤が安定して、ペダリングが上達する

サドルの選び方

まずは、サドルの形状による、特徴の違いを理解しておきましょう。

これを知ると、体格や、サイクリングのスタイルに合ったサドル選びができます。

座面がフラットか湾曲しているか

横からサドル見て、2つのタイプ分けがされます。

 

【フラットタイプ】お尻の位置が変えやすい

フラットだと、ライド中にお尻の位置を変えやすいので、自由なポジションで走行できます。

一定の部位に圧がかからず、痛みが起こりづらいです。

ロングライドがメインなら、フラットタイプがおすすめ!

 

【ラウンドタイプ】ハマれば安定感バツグン

ラウンドタイプはお尻の凹凸に合わせるため、湾曲した形のサドルです。

お尻の位置が安定しやすく、効率のいいペダリングが可能に。

その反面、ピッタリと形が合わないと、お尻への圧迫感が強くなります。

かえって痛みが出やすいので、合う合わないがハッキリ分かれます

ペダリングの安定性を高めて速く走りたい、レース志向の人におすすめ

 

サドル幅は乗車姿勢で選ぶ

 

【ワイドタイプ】大きな骨盤に合うサドル

ワイドサドルでは、お尻との接地面が増えて、圧力を分散できます。

女性やガッチリ体型の男性は、骨盤が大きい傾向があるので、フィットしやすいです。

しっかりと広い座面で支えてもらうと、お尻の痛みが軽減して、安定感も増すことでしょう。

それ以外にも、上体を起こしてゆったり走る、ポタリングやツーリングが好きな人にもおすすめです。

 

【ナロータイプ】攻めの走りをサポート

サドル幅が狭いナロータイプは、深い前傾姿勢でペダリングする人向けです。

前傾で走ると、荷重はサドルの前に集中しますよね。

すると、せっかく後方がワイドになっていても、恩恵が受けられません。

その分、必要以上のクッション性がないため、軽量化できるのが強みですね。

 

サドル幅は体格・性別・乗車姿勢の3つで決めよう!

 

ノーズが長いか短いか

ノーズの長さによって、長めのレギュラーと短めのショートの2つに分類されます。

 

【レギュラーノーズ】長距離ライド向き

前後に長い分、走行中にもポジションを変えやすいのが、レギュラーノーズの良いところです。

一定の姿勢を続けないことで、お尻の痛みを予防できます。

ただし、深い前傾姿勢になると、股間への圧迫感が強くなるので注意しましょう。

逆に、前のめりに走るライダーには、次のサドルがおすすめです。

 

【ショートノーズ】流行りのアグレッシブサドル

2019年以降、ショートノーズが流行になっています。

前述のレギュラーノーズとは逆に、深い前傾姿勢になったとき、不快感が少ないのが最大のメリット。

見た目にもトレンドを捉えている感じがして、愛車のドレスアップにも良いかもしれませんね。

しかし、お尻を前後に移動しづらいので、ロングライドで辛い思いをする可能性があります。

普段のサイクリングでも速く走る人や、レース向きのサドルといえるでしょう。

 

 

初心者にとっては、まだまだレギュラーノーズも現役ですね。

  

 

穴あきタイプでデリケートゾーンを守る

出典:Amazon

ロードバイクで股間の圧迫感や痛みが気になる人は、真ん中に穴や窪みがあるサドルを検討してみましょう。

股間や尿道付近への圧迫が緩和され、痛みやしびれを防いでくれます

男性特有の障害を予防する

男性の場合、長期に及ぶサイクリングによって、ED前立腺の機能不全などの症状を招く可能性が指摘されています。

とても楽しく、健康的な趣味であるロードバイクで、健康を害してしまうのは悲しいことです。

予防のためには、やはりデリケートゾーンの圧迫を緩和することが大切。

男性サイクリストには1度、穴あきサドルを試していただきたいです。

特に違和感がなければ、ぜひ使い続けて、体を守りながらサイクリングを楽しみましょう!

 

穴なしサドルが合うのはどんな人?

基本的に、男性には穴あきサドルを使ってほしいと思っています。

しかし、男性であってもフラットなサドルを使う方がいいケースも。

それはセンター以外の、坐骨やお尻が痛くなる人です。

穴あきサドルはセンター部分で支えないので、坐骨などの他の部分への圧迫が強くなります。

そのような場合は穴が空いていない、フラット形状を選びましょう。

 

坐骨の痛みで苦しむ人以外、穴あきサドルに変えるべし!

 

パッドの厚み

出典:Amazon

パッドが厚くなれば、クッション性が高いぶん長時間のライドでも、お尻が痛くなりにくいです。

しかし、厚みがあるとサドルが重くなったり、お尻の位置がブレてペダリングが崩れたりします。

一方でサドルを薄くすれば、軽くてスピーディな走りが可能。

痛みが出ない範囲で、なるべくパッドが薄いサドルがパフォーマンスと快適性を両立させるのに大切です。

パッドが厚ければ快適とは限らないのが、難しいところ

 

レール素材はカーボンか金属か

シートポストとサドルを固定するレールは、金属とカーボンのどちらかが使われます。

ずばりロードバイク初心者には、丈夫で扱いやすい、金属製がおすすめ。

カーボンと比べても安価で入手できるので、いろいろなサドルを試していくのに最適です。

一方のカーボン製は高価ではありますが、ロードバイクを軽量化できるのが最大のメリット。

レースで上位を目指すほどの上級者になったら、カーボンレールのサドルを検討してみましょう。

 

自分にあうサドルの形を見つけるまでは、金属レールでOK。

 

人気メーカーのおすすめサドル10選

お尻の痛みを解消してくれる、快適性に優れたサドルを10本、厳選しました。

サドルの有名メーカーばかりで、いずれも品質は問題なしです。

Fizik『アリオネ R3 レギュラー』

出典:Wiggle

〜長いノーズでお尻の位置が変えやすい〜

全長がとても長く、細身でシャープな形状が印象的。

鋭い見た目とは裏腹に、与えてくれる快適さは、1度使ったら病みつきです。

前後に長いので、走行中にお尻を移動させやすく、痛みの予防ができますね

デメリットとして、その細さゆえに安定性にかける点が挙げられます。

ある程度、自分の体幹筋で安定感を維持できる人ならば、とても良い選択になるはずです。

サイズ275mm✕130mm
重量200g
形状ラウンド
穴の有無なし
Fizik Arione R3(K:iumレール)

 

fi’zi:k『Aliante R3 kiumレール』

大きな傾斜が、骨盤の前傾をサポート
出典:Wiggle

身体が硬いライダーに向けた、高耐久で快適重視のサドル

Fi’zi:kは身体の特性に合わせたサドルを提供していて、『Aliante』は背骨を丸めるのが苦手な人に合わせて作られました。

後方から前方にかけて傾斜が大きく、骨盤の前傾をサポート

重心が前に運びやすいので、ハンドルまでの距離が、少し遠く感じているライダーにおすすめです。

軟部組織への圧力を回避するようにも設計されて、お尻の痛みとライド姿勢の両面から、快適さを提供してくれます。

 

サイズ265mm✕142mm(レギュラー)
重量215g(レギュラー)
形状ラウンド
穴の有無なし
created by Rinker
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Selle ITALIA『Flite FLOW』

出典:Wiggle

〜姿勢を変えやすい軽量サドル〜

セライタリアは120年以上サドルを作り続け、初めて穴あきを開発した老舗メーカーです。

『Flite FLOW』は超スリムで、軽量さがウリの高性能サドル

最低限のパッドながらサポート力の高い幅広な設計と、前後移動しやすい長いノーズで、痛みの発生を抑えてくれます。

サイズ275mm✕145mm
重量210g
形状フラット
穴の有無あり
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Selle ITALIA『SLR TM Superflow』

出典:Wiggle

〜股間の圧迫を一気に解消〜

見るからにデリケートゾーンの圧迫感を解消してくれそうな、大きな穴あきサドルのSuper FLOWのラインナップ。

フルフラットではなく、わずかなウェーブ形状が程よいサポート感と自由度を提供してくれます。

やや厚めのパッドかつ金属レールながら、肉抜きのおかげで軽量なのも嬉しいポイント。

股間への圧迫感に苦しんでいて、まだ乗車姿勢が定まっていない、初心者サイクリストにおすすめしたいモデルです。

サイズ 275mm×145mm
重量210g
形状フラット
穴の有無あり
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プロロゴ『Dimension-NDR サドル (Tirox レール)』

出典:Wiggle

〜大きなお尻もしっかりサポート〜

2017年に登場した、ワイドボディのショートノーズサドルが『ディメンション』です。

その形状から骨盤を立てて座るのも、深く前傾姿勢になるのも、どちらにも対応してくれます

NDRモデルは滑り止めに優れた素材に、パッドの厚みを増しているので、快適性のレベルが高いです。

高性能ながら、コスパに優れたサドルといえますね。

サイズ245mm✕143mm
重量189g
形状フラット
穴の有無あり

プロロゴ『NAGO EVO PAS CPC (Tiroxレール)』

出典:Wiggle

〜デリケートゾーンの圧迫を穴あき以外で解決〜

穴あき以外の方法で、デリケートゾーンへの圧迫を解消したい人におすすめのサドルです。

  1. 軽い窪みが圧迫感を軽減してくれる
  2. 滑り止めに優れたCPC素材で、安心してサドルを前下がりに設定できる

さらに、Tiroxレールは軽量ながら高い耐用性と強度を誇り、大変扱いやすいです。

サイズ278mm✕134mm
重量228g
形状セミラウンド
穴の有無中央に窪みあり
プロロゴ『NAGO EVO PAS CPC (Trioxレール)』

 

SPECIALIZED『Power Expert』

出典:楽天市場

〜ショートノーズの王道にして頂点〜

ショートノーズサドルの先駆けとなったSPECIALIZED。

売れ筋の『Power Expert』は耐久性の高いチタン製レールが使用されています。

ほどほどのフォームパッティングが高いクッション性を発揮し、幅広な座面が骨盤をサポートしてくれるので、まる1日のライドでも快適性が持続。

効果は、独自の血流試験と圧力マッピング試験で実証済みだそう。

SPECIALIZED『Power Expert』

 

セラSMP『ドラコン』

出典:Wiggle

〜他にないデザインで愛車をドレスアップ〜

1947年からサドルを作り続けるセラSMPは、2004年に大胆な形状を持つ商品を発表。

これまでの「坐骨をパッドに乗せて座る」という考え方を根底から覆し、立体的かつ曲線的なサドルのパイオニアとなりました。

大きく湾曲した流線型と、ぽっかり開いたセンター部分は、股間の圧迫を一切許しません。

骨盤を最大限サポートする凹凸で、心地よいフィット感を与えてくれます。

カラーバリエーションが11種類もあり、愛車のドレスアップにも最適ですね。

サイズ276mm✕138mm
重量315g
形状ラウンド
穴の有無あり

 

セラSMP『HELL』

出典:Amazon

〜パッドの厚みに頼らず快適さを実現〜

上位グレードと同じ構造を素材の部分でコストカット。

セラSMPの独特の座り心地を、安価で体験できるモデルです。

細身で、薄めのパッドながら骨盤をしっかり支え、センターの空洞が局所のストレスも軽減してくれます。

サイズ280mm✕144mm
重量295g
形状ラウンド
穴の有無あり

 

Selle San Marco『Aspide Open-Fit Dynamic』

出典:Wiggle

〜快適に乗るための要素を詰め込んだサドル〜

セラサンマルコはイタリアで人気の、1935年創業のサドルメーカーです。

中でも僕が「お尻の痛みを解消したい」サイクリストにぴったりだと思うのが、こちらの『Aspide Dynamic』。

フラットかつロングノーズでお尻の前後移動がしやすく、パッドも柔らかめの素材が使われています。

センターホールによる肉抜きの効果もあってか、ワイドタイプながら215gと、同価格帯では軽量に仕上げられました。

パッド厚めの『Comfort』、ショートノーズの『Short』もニーズに合わせて選択してください。

サイズ277mm✕132mm(ナロー)、142mm(ワイド)
重量210g(ナロー)、215g(ワイド)
形状フラット
穴の有無あり

 

サドル交換以外にお尻の痛みを軽減する方法

同じサドルでも、セッティングが上手くできれば、痛みが改善することもあります。

サドルのポジション調整を際のポイントは3つ。

  1. 高さ
  2. 前後
  3. 傾き

新たなサドルじゃなく、いま手元にあるサドルでも悩みが解決できるかもしれません

サドルを交換する前でも、ぜひ試してください。

 

サドルの高さを調整

サドル高の基準としてよく目にするのが「股下寸法✕0.875」といった計算式。

今回はこちらを使って、サドル高の調整を解説します。

STEP
股下の長さを測る

裸足になって直立し、床から股までの長さを測ります。

STEP
式に数字を当てはめる

股下の長さ(cm)に0.875を掛けた数字を算出しましょう。

STEP
クランクの中心からサドル座面までの長さを合わせる

算出された数値どおりに、クランクの中心からサドル座面までの長さを合わせたら完了。

多くの場合、お尻が痛くなるのはサドルが高すぎるときです。

先程の手順で高さ調整したけど、まだ痛みが出る場合は、少しずつ低くしてみましょう。

 

前後の位置を調整

ライドシーンによって、前後のベストポジションは違ってきます。

短距離やレースのとき

サドルは後ろ寄りにしたほうが良いです。

前傾姿勢がとりやすく、スピードを求める走りに適しています。

ロングライドのとき

サドルは前寄りにしましょう。

ハンドルとの距離が近い分、上体が起こした姿勢が維持しやすくなります。

サドルの上下角度を調整

最後に、横から見たときのサドルの角度を調整しましょう。

基本の角度は、地面と平行でいいですが、求めるライドスタイルや改善したい症状で、微調整を行います。

股間に痛みがある場合

前下がりになるように設定しますが、下げるのはわずか1~2°だけで十分です。

サドル先端の当たりがマイルドになって、痛みが緩和できるかもしれません。

あるいは、ヒルクライムを頻繁におこなう方も、前を下げる調整で快適になりますよ。

お尻が前にズレて安定しない場合

逆に、前上がりに調整するとよいでしょう。

しかし、前を上げたことで股間への圧迫感が強くなって、次は痛みが出るあるかもしれません。

そんな時は、角度の調整だけでは症状の改善が難しいので、穴あきサドルを検討してみてください。

あなたに合ったサドルでサイクリングを快適に!

サドルは形状が複雑で、どれが合うか判断が難しいものです。

いまのサドルの形状をしっかりと把握し、新しいサドルで取り入れるべき要素を見つけましょう。

それが“サドル沼”から、早めに抜け出す近道になるはずです。

ここで紹介した以外のものを探すときも、サドルの特徴は以下を参照してみてください。

  • フラットタイプでレギュラーノーズ:お尻の位置が変えやすく、1か所に圧がかからない
  • 基本的には穴あきor窪みあり推奨:坐骨が痛い場合のみ、フルフラットでよさそう
  • サドル幅はワイドタイプ:上体を起こした姿勢でも、しっかりお尻を支えてくれる
  • パッドの厚みはほどほどに:分厚すぎても乗りづらい
  • レール素材は金属製:安価で取り扱いやすい

 

この記事があなたのサドル探しに、少しでも役立てれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

整形外科クリニックで働く、7年目の理学療法士です。日本の健康寿命を延ばせないかと模索するなか、趣味のロードバイクが一助になると思い立ち、情報発信のためにブログを開設。
ロードバイクと健康関連全般について発信していますので、ぜひ読んでいってください。

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